現在は特殊加工が必要な基板の製造工程とその品質の管理に携わっています。例えば、FPC(フレキシブル基板)などは代表格。折り曲げができることからノートPCの液晶とキーボードの間に用いられています。また、コネクタレスとなって小型化などがしやすくなったリジットフレキ基板などは、宇宙や防衛、スーパーコンピュータなどに幅広く用いられています。特殊な基板は他では応用が利かない工程を経なくてはならず、ときには手作業で対応せざるを得ないケースもしばしば。その中で不具合が発生すれば原因特定をするのも私の仕事です。大変なことも多いですが、他部署も製造現場もチームワークがよく、助けてくれる人がいるのが非常にありがたいと感じます。
素材が届いたときは形のない単なる銅板だったのが、工場での積層、穴明け、銅メッキ、回路形成、レジスト塗り、加工、検査といった様々な工程を進めていった結果、プリント基板として完成品に近づいていく様子を見るのは、毎回、達成感が大きいと感じています。まずはこの基板の製造を極めるのが前提ですが、いずれは設計などにもかかわりながら、多角的な視点でモノ作りに挑みたいですね。